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小林沙羅「えがおの花」

「えがおの花」合唱版誕生に寄せて

 「えがおの花」は私にとって心の原点とも言える、大切な作品です 。東日本大震災の際に感じた無力感と絶望感、そしてその後被災地 に歌いに行き、現地の方々との繋がりの中で生まれた希望とあたた かい思い、それらが言葉となってメロディーとなって溢れ出た時に 、この作品ができました。その後も、悲しい事があるたびに、やり きれない想いを抱くたびに、私自身この歌に支えられて来ています 。
 今回合唱版が生まれた事により、より多くの方々に歌っていただけ る機会が出来ました。そしてこの歌の大切な部分である、人と人と の繋がりから生まれる希望とあたたかい思いを、私個人とお客様の 間だけでなく、共に歌う仲間の間でも生み出すことができるように なった事を、何より嬉しく思っています。
 これからも歌う事で、あるいは歌以外のさまざまな方法で、優しさ のつぼみを手渡して行くことができますように。そんな社会であり ますように。世界がえがおの花で溢れますように。合唱版の誕生に 心から感謝し、希望を胸に、祈っています。


小林沙羅 プロフィール

東京藝術大学及び同大学院修了。2010年度野村財団奨学生、2011年度文化庁新進芸術家在外研修員。2014年度ロームミュージックファンデーション奨学生。2010~15年ウィーンとローマにて研鑚を積む。2006年『バスティアンとバスティエンヌ』でデビュー後、東京芸術劇場『トゥーランドット』リュー、兵庫県立芸術文化センター『こうもり』アデーレ/『魔弾の射手』エンヒェン、新国立劇場『パルジファル』花の乙女等に出演。2012年ブルガリア国立歌劇場『ジャンニ・スキッキ』ラウレッタで欧州デビュー。2015年野田秀樹演出『フィガロの結婚』スザンナ、2017年藤原歌劇団『カルメン』ミカエラ、2019年全国共同制作オペラ『ドン・ジョバンニ』、2020年には『紅天女』タイトルロール役等話題作に続々出演。
2019年11月、日本コロムビアより3枚目のCDアルバム「日本の詩(うた)」をリリース。
2017年第27回出光音楽賞受賞。2019年第20回ホテルオークラ賞受賞。
日本声楽アカデミー会員。藤原歌劇団団員。大阪芸術大学准教授。


CD発売中!
小林沙羅歌唱による「えがおの花」オリジナル版収録

楽譜・音源発売!

*ヴァイオリンはオプション(任意)です。合唱のみでの演奏も可能です。


えがおの花

発売楽譜を使用した演奏をお楽しみください!

*Mint Flavours(ミント・フレイバーズ)
西由起子門下生と授業履修生による女声アンサンブル。
2019年5月にデビュー後、東京、神奈川を中心にコンサートに招聘され、その爽やかな歌声と透明感のあるハーモニーで好演を重ねている。
2019年8月に群馬県の富弘美術館ミュージアムコンサートにも出演。