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新作品 同声二部コーラスワールド 第四弾

作品について

同声合唱組曲「だれだろう」

今回の作品は2部合唱ということで依頼を受けました。幅広い年代の方を対象にしていますが、基本的には子どもたちが歌うことをイメージして詩を探しました。その中で出会った野呂昶先生の詩は、一見分かりやすい言葉で書かれていますが、愛情をこめて紡ぎ出された言葉からはいろいろなことを想像することができます。詩に触れる年齢によっても様々なとらえ方ができるのではないかと思いました。野呂先生が詩のテーマを選ばれる際に「生命の輝きをうたう」ということを大事にされているという文章を読み、とても感激しました。数ある詩の中でどの作品を選ぶか非常に悩みましたが、組曲にするにあたって特に心惹かれた3編の詩を選びました。それぞれの曲について、少しお話ししたいと思います。

「だれだろう」ピアノによる前奏は、遠くから風にのって「ぼくを呼ぶ声」が聴こえてくるイメージです。懐かしいような、少し切ないような、嬉しいようないろいろな気持ちを曲にこめました。合唱パートの掛け合い、ピアノとの掛け合いを、「ぼく」と「声」のように楽しんでいただけたらと思います。「おーい」という言葉が4回繰り返されますので、是非工夫してみてください。最後のユニゾンになるところは音量のバランスに気をつけながら、大切に演奏していただけたら幸いです。

「ねぎぼうずのがくたい」 春になると畑に並ぶねぎぼうず。そのユニークな姿やネギ独特の香りなどを、少しくせのある和音に託しました。はじめは「ねぎぼうずのがくたい」が真面目に(!?)行進していく様子、テンポが速くなるところからはみんなでウキウキしながら歌って歩く様子を音楽で描いています。少し動きながら、振りをつけて歌っていただいてもよいかもしれません。

「カサゴ」前の2曲とは雰囲気の異なる、疾走感のある作品です。ピアノも合唱パートもあまり難しくはしていませんが、ドラマチックに聴こえるようになっているかと思います。コンクール等で歌っていただいてもいいかもしれません。表現や息継ぎにも瞬発力や計画性が求められます。歌詞にストーリーがありますので、是非いろいろと工夫して、楽しんで表現していただけたら嬉しいです。

野呂先生が詩に書かれた「生命の喜び」を私も音楽で描けたらと思い、心をこめて作曲しました。たくさんの方に演奏していただけますことを祈っております。

山下 祐加(作曲家)プロフィール

東京藝術大学音楽学部作曲科を経て、同大学大学院音楽研究科作曲専攻修了。作曲を尾高惇忠、日野原秀彦の各氏に師事。2011年、創作オラトリオ『李陵』を初演。2014年、混声合唱組曲『ねむりのもりのはなし』で第25回朝日作曲賞を受賞。都留文科大学愛唱歌、取手市立取手西小学校校歌を作曲。合唱曲、ピアノ曲、管楽器アンサンブル作品等が出版されている。
主な合唱作品は、混声合唱組曲『私たちは一人ではない』、『光のために』、『ふるさとのように』、『燕の歌』、『夢の続き』、無伴奏混声合唱曲集『Ten songs ―世界のエレメント―』、女声合唱組曲『花咲くままに 思ひ出よ』、『風の五線譜』、児童(女声)合唱組曲『きみがすき』、男声合唱組曲『世界でいちばん孤独な歌』、『さびしい宇宙』、合唱ピース『ありがとうの花束』、『T-Outua』など。

作詞家プロフィール

野呂 昶のろ さかん(作詞家)プロフィール

詩人。児童文学者。絵本や童話、古典文学の研究、評論なども手がける。詩集に、「おとのかだん」(1983 年 教育出版センター)、「野呂昶詩集」(2003年 いしずえ)など著書多数。小学校の教 科書に「ゆうひのてがみ」「こわれた 1000 のがっき」など掲載多数。「関西創作歌曲の会」「日本児童文学者協会」「日本文藝家協会」会員。元湖南市教育委員会委員長。

同声二部合唱組曲「だれだろう」 (作詞:野呂 昶のろ さかん 作曲:山下 祐加)

1.だれだろう 2.ねぎぼうずのがくたい 3.カサゴ

歌い出し
1.だれだろう:♪ 遠くの方から ぼくを呼ぶ声がする 菜の花畑の向こう リンゴ畑の向こう~
2.ねぎぼうずのがくたい:♪ ネギぼうず ネギぼうず 畑の楽隊 ネギぼうず ネギぼうず~
3.カサゴ:♪ カサゴは 海の忍者 岩から岩へ 風のように移り歩く~

山下祐加 同声二部合唱の新作誕生!新レパートリー
山下祐加作曲 同声二部合唱の新作を歌ってみよう! の会 【募集終了致しました】

概要

少年詩を数多く手掛ける詩人、野呂昶(のろ さかん)さんと新進気鋭の作曲家、山下祐加さんによる
できたてホヤホヤの児童合唱作品の音出し会を行います。
特別ゲストとしてお招きする山下祐加さんにお話しを伺いながら、ご本人のピアノで一緒に歌いませんか?

作品 同声合唱組曲『だれだろう』より
    「だれだろう」
    「ねぎぼうずのがくたい」
    「かさご」

作詩 野呂 昶(のろ さかん)  作曲 山下祐加
特別ゲスト・ピアノ 山下祐加(作曲家)
進行・指揮 田中エミ

開催日時について

日時 12月28日(火)14:00-17:00

会場 駒込地域創造館 音楽室(JR・東京メトロ「駒込駅」徒歩2分)
   東京都豊島区駒込2丁目2−2

対象 児童合唱、小学生向けのレパートリーを探していらっしゃる方。
    山下祐加さんの新作を歌ってみたい方。
    年齢、性別は問いません。

募集人数 各パート10名程度(25名上限)
*上限に達し次第、締め切らせていただきます。

参加費用について

参加費用 3,000円(楽譜代含む)

■参加費用の支払い方法
参加費用は、以下の「お申込みフォーム」でお申し込みをいただくと、
ご登録いただいたメールアドレスに「お申込み完了メッセージ」が自動配信されます。
お申込み日から2日以内に、お支払の詳細(振込先など)のお知らせメールが届きます。

注意:
・参加費用は、事前のお支払をお願いしております。
・感染拡大によって会場の使用ができなくなった場合は中止、全額返金いたします。

■当日
・楽譜は、出版譜をお渡しします。
・感染予防として 手の消毒に加え、マスク着用でディスタンスを保って歌います。
・当日は会の録音を行う予定で、演奏音源を一部公開する可能性があります。

お問い合わせ

田中エミ emi.d.tanaka@gmail.com

《 山下祐加作曲 同声二部合唱の新作を歌ってみよう! の会 》

開催報告

この会の企画をした田中エミです。
音楽専門館の二部合唱企画から生まれた《同声合唱組曲「だれだろう」》が生の音となりました。会の様子を少しご紹介させていただきます。

年の瀬も迫った12月28日、雪が降った後でとても寒い中でしたが、19名の方々がご参加くださいました。
参加者は合唱指揮者、ピアニスト、教員、合唱団員などいつも様々な形で合唱に関わられている方々が多く、そんな皆さんが集って一つの作品に取り組むという、とても新鮮な時間になったのではないかと思います。
もちろん、山下祐加さんのファンも多く、直接お会いできる機会を楽しみにされていたようでした。

今回は出版譜を当日に配布するという方法をとったので、受け付けが済んだ方から新譜を手にペラペラとめくって眺めていらっしゃいました。(若干の緊張感も漂っていましたが)

会の中で、山下さんは詩人の野呂昶さんの詩に惹かれた理由や、作曲する上で考えられたことなど、組曲の3曲について色々お話しくださいました。
また、ピアノパートも弾いてくださったので、作曲家の息遣いを感じながら演奏できることも贅沢でしたね。
山下さんの作品はどこかオペラチックな部分を含んでいて、ドラマをどう作り上げていくかというのも演奏の楽しみの一つと感じました。

会の最後には「だれだろう」「ねぎぼうずのがくたい」「カサゴ」の3曲全てを通してみようと、その場での練習のみでしたが、録音を残しましたので、良かったら聴いてください。


URL: https://youtu.be/4_jJDRWsv8A

作曲家の方とともに新曲を音にしていく作業はとてもワクワクするものですね。

《同声合唱組曲「だれだろう」》がこれから、色んな場所で、色んな声で歌われ愛されていくことと思います。
子どもでも大人でも楽しめる作品ですので、皆さんも是非楽譜をお手元に!

写真その1:お話しされる山下さん


写真その2:楽譜表紙 最後はサイン会になっていました

写真その3:山下祐加さんを囲んで集合写真

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