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北欧ときめき情報〜Wind from the north Vol.12

Vol.12 アルネ&カルロスをご存知ですか?

秋10月になりました。ノルウェーでは本格的な編み物の季節到来です。学生時代、友人たちは当たり前のように秋になるとセーターかカーディガンを編み始め、クリスマス前には完成させていました。編み物が得意ではない私も友人たちに負けじと毛糸、編み針、編み方の冊子を買い込んだものの、10数年経った今も毛糸はそのまま毛糸だまとして残っています。今年こそは何かに仕上げたいと思っています。

ここ数年、ノルウェーのデザインデュオ、アルネ&カルロスと仕事をしています。二人はもともとファッションのデザインをしていましたが、2010年に上梓した『Julekuler(クリスマスボール)』がノルウェーで一般書にまじりベストセラーとなり、編み物ブームを巻き起こしました。今ではアルネ&カルロスはニット本を次々と書き、世界各国でワークショップを行なう活動に軸足を移しています。そんなアルネ&カルロスの日本語翻訳本第1弾は『北欧のガーデンニット』でした。アルネ&カルロスはノルウェーの首都オスロから北へ180キロ、今では廃線になった国鉄のかつての駅舎をアトリエ兼住居にリノベーションし、そこを活動の拠点にしています。家のあつらえもお洒落ですが、ガーデンの美しさはたとえようがありません。山々に囲まれ、湖に面したガーデンにはまるでパッチワークのように樹木、草花が植えられています。このガーデンからインスピレーションを受けた作品が一冊の本にまとめられました。『北欧のガーデンニット』に掲載される作品はどれもカラフルで、かわいらしいものばかり。しかし甘ったるいかわいらしさではなく、アルネ&カルロスならではのシャープさも感じさせる作品が魅力的で、だんだんと日本のファンも増えてきました。編み物は苦手という方も見ているだけで楽しい本に仕上がっています。

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イラスト:村越陽菜(むらこしはるな)