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童謡ってすてき!! ~ 童謡歌手がお贈りする 私のお勧めの5曲

童謡、それは子どもための歌の宝庫。
その中から現代を代表する童謡歌手たちが選りすぐり、「わたしのとっておきの歌」をご案内します!!

第1回 稲村 なおこ

“春風”のようなあたたかな歌をとどけるシンガー

国立音楽大学を卒業後、NHK教育TV「ワンツー・どん」の歌のお姉さんとして4年間レギュラー出演。(1988~92年)。その後、NHK「やさしい日本語」「みんなの童謡」、テレビ朝日「題名のない音楽会」出演多数。“春風”のように人を繋ぐ温かい人柄で、童謡・唱歌、叙情歌、子守唄、絵本の読み聞かせ、司会など、日本のこころを紡ぐ歌い手として、3世代コンサートを展開中。 2008年より歌の会・『Naochi Village』主宰。尾瀬の郷親善大使を務める。新潮講座、目黒学園カルチャースクール、カワイ音楽教室講師向けおもしろ歌講座、カワイうたのコンクール審査員、国立音楽大学夏の講習会、児童福祉園リトミック講師、スマイルキッズソングチームインストラクターなど幅広く活躍中。「すこやか音楽大賞 最優秀新人賞(98年)」 「日本童謡賞 特別賞(98年)」 「音楽教育振興 特別賞(04年)」を受賞。 CD「心を紡ぐ歌」「天王桜」「さよならぼくたちのようちえん」ほかをリリースしている。 代表作のCMソングに救心製薬。

現在、(社)日本童謡協会賛助会員、NPO法人RMAJ会員、(社)日本抗加齢医学会会員、(社)日本音楽療法学会会員、(社)音楽健康協会会員、音楽健康指導士、口腔機能指導員。 また2021年3月に和洋女子大学大学院博士前期課程修了した。修士(家政学)。 テーマは「歌うことと口腔機能維持について」 。現在、和洋女子大学大学院博士後期課程2年に在学中。

しずかにしてね 作詩:こわせたまみ/作曲:中田喜直

赤ちゃんが静かな寝息を立てて、気持ち良さそうにお昼寝しています。このままそっと寝かせてあげましょう。こわせたまみ先生の優しい眼差しを感じる大好きな詩です。軒下の風鈴…日本の夏の風物詩ですね。チリンチリンと風を感じる涼やかな音色も、たくさんの風鈴が鳴り響いたらどうでしょう?「困った。一日中風鈴の音が気になって、作曲できないよ。」

中田喜直先生が三鷹にお住まいの頃、隣のお宅から聞こえて来る風鈴の音に、時に頭を抱えながら数々の名作を生み出されたというエピソードを、奥さまの幸子先生から伺ったことがあります。「しずかにしてね ふうりんさん ならないでね… 」

ふうりんさんに話しかけるように歌ってみてくださいね。

イルカはザンブラコ 作詩: 東 龍男/作曲:若松正司

小学校1年生向けの音楽番組・NHK教育TV「ワンツー・どん」のオリジナルソング。「イルカはいるか…」東龍男先生の言葉の面白さと若松正司先生の3拍子の美しいメロディです。

東京放送児童合唱団となおこお姉さんが、カウントバッファローズ(音楽監督・上柴はじめさん)の生演奏で歌いながら、2本の長い竹の間をステップするバンブーダンスが人気。竹係を中川ひろたかさん(詩人・絵本作家)が務めてくださるという「ワンツー・どん黄金期」でした。

32年の幕を閉じても、教科書(2年生)に掲載され「イェーイどんくんです!」のどんくん人気(声・大和田りつこさん)は「40代が選ぶ学校放送番組第7位」にランクインされています。

母と子の子守唄 作詩:藤田圭雄/作曲:早川史郎

「稲村なおこさんの可愛い坊やのために」と一遍の詩が届きました。送り主は、当時、日本童謡協会副会長をなさっていた藤田圭雄先生。「ぼくは ゆらゆら ゆれていた ママのおなかはくらくって…だれかどこかで うたってた」初めての子育てに四苦八苦していたご褒美に、胸が熱くなりました。

のちに、早川史郎先生がモダンな曲をつけてくださって「第15回童謡祭」で初演しました。後半の「お月さんどっち…」のわらべ唄は、生まれて来る赤ちゃんに歌う子守唄です。

ママに早く会いたいぼくの気持ちと待ち侘びるお母さんの思いを想像しながら歌ってみてください。「あなたの歌よ」と毎晩聞かせていた息子も、音楽好きな30歳になりました。

「びっくりしちゃったの」 作詩:佐藤雅子/作曲:中田喜直

「いいもの見せてあげる」佐藤雅子先生が保育園の園長先生をされていた頃、園長室を訪ねて来てくれた女の子がいました。手には、1枚の写真。パパとママの結婚式の写真でした。その時のお話しをまとめて「ろばの会創立20周年記念童謡詩公募」(1976年)に応募されたところ、「あなたの詩に曲をつけましたよ」と憧れの中田喜直先生がお電話をくださったそうです。

「あの時は本当に嬉しくて、びっくりしちゃったわ。」懐かしく振り返られる雅子先生のお声は、まるで少女のように弾んでいました。皆さんも「王子さまとお姫さまだった頃の素敵なパパとママ」の写真を見ながら歌ってみてください。世界でたったひとつのあなたの歌になります。

小鳥のうた 作詩:与田凖一/作曲:芥川也寸志

令和四年度保育士試験課題曲にもなっています。昭和29年発表。作詩は児童文芸雑誌「赤い鳥」(主宰・鈴木三重吉)の編集者として芸術としての童謡を創り上げた与田準一さん。 作曲は芥川也寸志さんです(芥川龍之介さんの三男)。

小鳥のさえずりが印象的な明るい曲なので、弾んで歌ったら、「あっ、そんなに跳ねて歌うと、『こっとり』と聞こえてしまうので、『ことり』と歌ってね。」と中田喜直先生。「作曲家は、何度も何度も詩を読んで、日本語の持つ音の通りにメロディをつけているの。だから歌い手は、半分詩人でいてね。それにしても、いい曲つけたなぁ、芥川さん。」 六本木のお宅での、三十年以上前のレッスン風景のひとこまです。

楽譜・音源情報