ゆーたん音楽堂[音楽専門館]

週めくり ゆ〜たん音楽堂《音楽万華鏡》

北欧ときめき情報〜Wind from the north Vol.8

 もうすぐクリスマス。クリスマス菓子を焼いて、親しい人にプレゼントを用意して、クリスマスツリーを飾って……、そして、雪が降って。この季節、ノルウェーの街にあふれる独特の温かさは忘れることができません。

ノルウェーのクリスマスを楽しんでみませんか?

 最近、北欧の素朴なクリスマスが注目され、北欧風のクリスマスツリー飾りを日本の街で目にするようになりました。今回は、ノルウェーで音楽を学んだ三人がノルウェーのクリスマスをご紹介するイベントのご案内です。グリーグのピアノ曲やノルウェーのクリスマスソングを聴いたり、クリスマスツリーの飾りを作ったり、ノルウェーのクリスマスソングを歌ったりと、ノルウェーのクリスマスを満喫できるイベントです。ニッセ(ノルウェーのサンタクロース)やクリスマスツリーも会場で待っています!

コンサート「ノルウェーのクリスマス」
コンサート「ノルウェーのクリスマス」
とき:
2008年12月22日(月)
14:30開場/15:00開始/16:15終了予定
ところ:
中目黒GTプラザホール
(東急東横線中目黒駅下車2分)
出演:
井上勢津(うた)、山口亜弥子(ピアノ)、
渡邊なつか(ホルン)
入場料:
おとな1,500円
こども(中学生以下)1,000円
親子券(おとな1名/こども1名)2,000円
お申し込み:
Nordic Culture, JAPAN
Tel 03-3239-1906

それはクリスマスイヴに始まった……。

 1994年に冬季オリンピックが開かれたリレハンメル。夕闇の中、市街地を見渡すスキージャンプ台で行われた雪の開会式を記憶されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。リレハンメル市の市章はスキーをする人です。そして、その人物画のモデルとなっているのが今回ご紹介する本の主人公ビルケバイネルたちです。王の忘れ形見であるホーコン王子を敵の手から守るために吹雪の雪山をスキーで越え、北に逃れた兵士たちの物語で、1206年のクリスマスイヴに王子を連れた王妃がビルケバイネルに助けを求めてきたことから始まる史実に基づいています。救出されたホーコン王子が偉大な王となったこともあり、ノルウェー人の勇敢さを伝えるこの史実は誇りをもって人々に語り継がれてきました。中世の物語にふさわしい絵が魅力的な絵本です。

  • リーザ・ルンガ‐ラーセン 著
  • メアリー・アゼアリアン 著
  • 千葉 茂樹 訳
  • BL出版
  • 2004年1月刊
  • ISBN 4776400472
  • 定価 本体1500円+税

おばあちゃんから聞いたクリスマスのお話

 ノルウェーではクリスマスイヴは必ず、家族と過ごします。一人で留学をしていた私は毎年、大学の先生でもあった音楽療法士のお宅でクリスマスイヴを過ごしていました。彼のご家族はもちろん、お母さんもいつもごいっしょでした。クリスマスのたびにそのお母さんが言っていた言葉を思い出します。「私はクリスチャンではないから、イエス・キリストが救い主であったかどうかに関心はないの。けれど、クリスマスは一つの希望でしょ。ロマンと言ってもいいかもしれないわね、いつか救いがあるという……」祖母を早くに亡くし、祖母との思い出がほとんどない私には、「おばあちゃんってこんななのかな」と思う、心温まる時間でした。ご紹介する絵本は「ニルスのふしぎな旅」の作者ラーゲルレーヴが残した、彼女自身がおばあさんから聞いたクリスマスのお話に、数十年を経て、ヴィークランドが絵をつけたものです。ヴィークランドは、「長くつしたのピッピ」の作者リンドグレーンの多くの作品の絵を担当してきました。スウェーデンからの、クリスマスの美しい絵本です。

  • セルマ・ラーゲルレーヴ 著
  • イロン・ヴィークランド 絵
  • うらた あつこ 訳
  • ラトルズ
  • 2007年11月刊
  • ISBN 489977205X
  • 定価 本体1880円+税