ゆーたん音楽堂[音楽専門館]

週めくり ゆ〜たん音楽堂《音楽万華鏡》

当世女子大生的音楽事情 Vol.11

最終回は、私たちのこれからの音楽事情について。

 私は昔から「シングルもアルバムもだいたいレンタルで借りて、好きなアーティストのアルバムは買う」派でした。時代は変わって、ネット配信で音楽をダウンロードできるようになると、シングル曲だけ聴きたい場合はダウンロードを利用するようになりました。でも、好きなアーティストのアルバムは相変わらず買っています。だから、CDが売れていた時代も、今も、私の年間アルバム購入枚数はほとんど変わりません。CDを買う理由は、好きなアーティストの曲はパッケージごと手元に置いておきたいから。そして、やっぱり昔から借りたCDも買ったCDも、カセット、MD、iPodに録音して聴いていたのですが、最近、きちんとCDプレーヤーで聴いて気づきました。CDってこんなに高音質なんだ!って(ゆーたん音楽堂店主に怒られそうですが)。これもCDを買う理由に加わりました。音楽配信をもっと利用するようになっても、CDを買わなくなるなんてことはない気がします。すばらしい音楽が生み出されるかぎり……。

  • 落合真司 著
  • 株式会社青弓社
  • 2008年10月12日刊
  • ISBN 9784787272522
  • 定価 本体1,600円+税

 音楽配信とCDの将来、CDが売れない売れないと言われるなか、2000年代に売れたCDが「どういう戦略で売れたのか」「どんな要素が多くの人の心をつかんだのか」を分析していて、興味深いです。最終的には、やっぱり「売れるもの」ではなく、「いいもの」を作るべしということのようです。でも、皆がいいと思うものをどうやって先に見つけるか、それはやっぱり本を読んだだけでは分かりません。
 「CDが売れない理由は配信ではない。レコード会社が“手堅く売れるもの”を作ろうとすることが、結果的に自分たちの首を絞めている」ということを著者は言っていますが、「音楽を聴く」という行為が、限られた一日の時間の一部を使って大切に取り上げることではなくなってきて、聴く側にとって音楽の価値が変わり始めていることも事実のようです。「聴く人がお金を払う価値がある、と感じられる音楽」のハードルが上がっているのかもしれません。音楽を仕事にする人に求められるものは、今、とても厳しいなぁと感じます。でも、音楽がなくなることもCDがなくなることも絶対ない! そうじゃなきゃ困る!ので、これからも、自分がいいなと思ったものにはその対価を払って受け取ることで、逆境に負けずすばらしい音楽を生み出そうとしている音楽職人たちを応援していきたいと、改めて思いました。

 先日、大学を無事卒業し、「当世女子大生的音楽事情」もこれで最終回です。本当につたない文章で、「これで大学生かよ!」と思われていないかと今でもハラハラしていますが、読み返してみると回を重ねるごとにすこーしずつ、成長できているような気もします。このような場所を与えてくださった皆さん、そして、読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
 ちなみに、卒業後も音楽業界を迷走予定です。